文字彫刻の技法
街を歩くと多くの看板を目にすることができます。お店などを開業される際には必ず必要になるものです。
また、看板の仕上がりによってお店のイメージも大きく変わります。日本における文字看板の歴史は非常に古く、実は何百年も前から作られていることが分かっています。今でも残っている最も古い看板は鎌倉時代に作られたものがあるそうです。
現在では様々な種類の看板がありますが、木製のプレートに文字彫刻が施された看板は今でもインパクトがあるのはその歴史の重みなのかもしれません。文字彫刻の技法は現在に至るまで職人によって伝承され続けてきました。こちらでは文字彫刻の技法についてご紹介していきます。
薬研彫り
昔からある文字彫刻の基本の技法となります。
看板の文字に対して、V字型になるように掘る技法です。
筆の角度を彫りの深さで表現するなど、彫る人の個性によってその仕上がりは大きく異なります。
シンプルながら非常に奥深い彫刻技法です。
かまぼこ彫り
こちらも非常にポピュラーな彫刻技法です。
文字の縁を深く彫ることによって、文字を立体的に見せる技法です。
文字がかまぼこ状になることから、かまぼこ彫りと呼ばれるようになりました。
こちらも職人の個性が出やすく、技量によって仕上がりに違いが出てきます。
かまぼこ彫りでは、大きい文字や筆さばきによって、あえてノミの跡を残す場合もあります。
浮き彫り
東洋、西洋に古くからある彫刻技法です。
平らな面を彫って高低差を付けながら掘る技法です。
彫りの深さにより、浅浮き彫り、半浮き彫り、高浮き彫りに分かれます。
光の干渉により、様々な色彩が現れるので、絵画的な見え方をします。
また、レリーフとも呼ばれており、ドアや壁などの装飾として発達したと言われております。
船底彫り
字の部分を平らに彫っていく技法です。
底が平らになるように均等な深さで彫ることにより、よい作品に仕上がります。
また、全体の字を同じ深さで彫り進めることがとても重要となるため、技術力を要する技法です。
文字彫刻の技法についてご紹介は以上になります。現在ではトリマーやコンプレッサーなどの機械を用いた彫刻も良く行われるようになりましたが、ここでは伝統的な技法のみをご紹介いたしました。
当店では文字彫刻による名入れの表札や看板制作のご依頼を承っております。
インテリア小物などの彫刻も手がけるなど、歴史ある彫刻の職人技を現代に伝え続けています。
当店の商品は通販にてお買い求めいただけますので、お気軽にご利用ください。