神棚って？どんな木を使っているの？意外と知らない基本情報を解説

古き良き日本家屋に必ずと言っていいほど置いてあるのが、神棚です。神棚と聞くと、「実家に飾ってあるのをみたことがあるけれど、よく知らない」という方は多いはずです。今回の記事では、神棚の基本的な情報や、神棚には欠かせない木材の種類について詳しく紹介します。

神棚の購入を考え始めている方から、「そもそも神棚ってなに？」と疑問に思っている方まで、購入前に知っておきたい神棚の基本情報を押さえてみましょう。

神棚とは？買うタイミングはいつ？

神棚とは、家や会社の中に神道の神様をお祀りする場所です。主に、神社でいただいてきたお神札をお祀りするための場所なのです。

神棚は、建物内の明るく清浄で、なおかつ天に近い、高い位置に設置します。方角としては、南向きまたは東向きに設置することが望ましいとされています。神棚に祀られるのは「天照大神」という太陽を司る神様です。そのため、太陽が昇る東側か、日差しの明るい南側に飾ることが適切だと言われています。

神棚は神道にまつわることですから、「購入する日にちもこだわった方がいいのではないか」と考える方もいらっしゃるでしょう。ところが、神棚の購入日には「いつでなければなければならない」という決まりはないのです。

購入するタイミングとしては、一般的に人生の大きな節目や門出に合わせる方が多いようです。たとえば、結婚や出産、開業など、「人生の大きな節目を神様に見守っていただきたい」と考えた時が、購入に最適なタイミングかもしれません。

神棚にはどんな木材が使われているの？おすすめの木は？

ご存じの通り、神棚は基本的に「木」を材料に作られています。そのため、使われている木材は、神棚を選ぶ際に重要なポイントの１つです。木の種類や品質によって、神棚の耐久性も変化します。また、美しく匂いの良い木を使用している神棚を飾れば、日々の癒しにもなってくれるはずです。

神棚で使用されている代表的な樹種は、「ヒノキ」です。ヒノキは防菌・防虫効果があり、耐久性も強いという特徴があります。また、美しい木目や色味が神棚にピッタリです。今回の記事では、一般的に神棚に使用されている木材を、ヒノキを含め４種類紹介します。「洋風の住宅にあう神棚がほしい」「長く飾り続けたいので耐久性が大切」など、自分の要望に合った材木を見つけてみてください。

木曽桧（きそひのき）

神棚に使用される木材の中で、最も高級で希少価値の高い木です。日本三大美林の１つにも数えられ、伊勢神宮に使われている木材としても有名です。ほのかにピンク掛かった色味が美しく、現代的な住宅に飾っても綺麗になじみます。日焼けをすると色味が落ち着き上品に見えるため、長く美しさを保てるところも魅力の１つです。

木曽桧は、国有林から採集した木材である「官材」として神社や仏閣で使用されています。まさに神棚のために育てられた木なのです。

米桧（べいひ）

木曽桧の次に、神棚に使用されてきた木材です。近年では、供給量が減り希少価値も上がってきているようです。香りは木曽桧よりも強いかもしれませんが、室内に設置して気になるほどではありません。縦方向の木目である「柾目（まさめ）」が、やや粗いことも特徴の１つです。色味は綺麗な薄茶色で、日焼けをすると赤茶に近い色になります。

米ヒバ（べいひば）

ヒバは住宅に使われていることが多く、防腐・防虫性に優れているのが特徴です。細かな加工もしやすいため、複雑な造形を作ることに向いています。米ヒバは鼻を突くような強い香りがするのが難点です。一方で、柾目が細かく黄色味掛かった見た目は現代的な住宅にもなじみやすいという利点もあります。色味は日焼けをすると茶色になります。

地桧（じび）

他の３種類の木に比べると、お手軽で手に入りやすい材木です。木曽桧などに比べて香りが強めですが、室内に設置しても気になるほどではありません。色味はピンク掛かった肌色で、よく見かける木材のイメージに近いでしょう。日焼けをすると、薄い茶色になります。安価で手に入りやすいため、あまりお金をかけずに購入したいと考えている方におすすめの木材です。

今回紹介した以外にも、ケヤキやタモなどたくさんの種類の木材が神棚に使用されています。購入の際には、お店の方に相談してみるのも良いでしょう。

まとめ